UPSモード
ECOnversion運転モード
ECOnversion運転は、最大保護と最高効率の組み合わせを提供し、UPSが吸収する電力をダブルコンバージョンと比較して3分の1に減らすことができます。ECOnversion運転は現在一般的に推奨されている運転モードで、UPSのデフォルトで有効になっていますが、ディスプレイメニューで無効にすることができます。ECOnversion運転を有効にすると、常に有効にするか、ディスプレイメニューで設定したスケジュールで有効にするかを設定できます。
ECOnversion運転の場合、商用電源/主電源が許容範囲内であれば、UPSはスタティックバイパス経由で負荷の有効部分に給電することができます。インバーターはバイパス電源と並行して運転を継続することで、UPSの入力力率は負荷力率に関係なく、1に近い値で維持されます。負荷の無効部分は、UPSの入力電流において大幅に低減するからです。商用電源/主電源の給電に瞬断が発生した場合、インバーターは直ちに出力電圧を維持し、ECOnversion運転モードからダブルコンバージョンへの切り替えを中断することなく行うことができます。UPSがECOnversion運転モードになっている場合、バッテリーが充電し、高調波補償も行います。
UPSのGalaxy VLは、以下の条件でECOnversion運転モードが使用可能です。
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単機システムのUPSの場合、UPSの負荷は5%を超えます。
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電圧変動は公称電圧に対して10%以下(3%~10%の範囲で設定可能)です。
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総合高調波電圧歪み(THDU)は5%以下です。
ダブルコンバージョン(通常運転)
UPSは調整された電源で負荷をサポートします。ダブルコンバージョンモードでは、永久的にシステム出力に完全な正弦波を作りますが、この操作はより多くの電力を消費します。
バッテリー運転
商用電源/主電源で障害が発生すると、UPSはバッテリー運転に切り替わり、調整された直流電源によって負荷がサポートされます。
要求スタティックバイパス運転
UPS運転モードの場合
ディスプレイでコマンドを実行して、UPSを要求スタティックバイパス運転に切り替えることができます。要求スタティックバイパス運転中は、バイパス電源から負荷に給電されます。障害が検出された場合、UPSはダブルコンバージョン(通常運転)または強制スタティックバイパス運転に切り替わります。要求スタティックバイパス運転中に商用電源/主電源に瞬断があった場合、UPSはバッテリー運転に切り替わります。
強制スタティックバイパス運転
UPS運転モードの場合
UPSでコマンドを実行した場合や、UPSでインバーターOFFボタンを押した場合、UPSが強制スタティックバイパス運転モードになります。強制スタティックバイパス運転中は、バイパス電源から負荷に給電されます。
保守バイパス運転
UPS運転モードの場合
外部保守バイパスキャビネット、保守バイパス盤、またはサードパーティのスイッチギアーで保守バイパスブレーカーMBBが閉じられると、UPSは外部保守バイパス運転に切り替わります。このモードの場合、調整されていないバイパス電源の電力が負荷に給電されます。保守バイパスブレーカーMBB経由の外部保守バイパス運転中に、UPS全体のサービスおよび交換を行うことができます。
スタティックバイパススタンバイ運転モード
スタティックバイパススタンバイ運転モードは、並列システム内の個々のUPSにのみ適用されます。UPSを強制スタティックバイパス運転モードに切り替えることができず、並列システムの他のUPSで負荷をサポートできる場合は、UPSがスタティックバイパススタンバイ運転モードになります。スタティックバイパススタンバイ運転モードでは、特定のUPS出力はオフになります。可能な場合、UPSは適切な運転モードに自動的に切り替わります。
バッテリーテストモード
UPSでバッテリーのセルフテストまたはランタイム較正が実行されている場合は、UPSがバッテリーテスト運転モードになります。
ECOモード運転
UPS運転モードの場合
ECOモード運転では、電力の状態が許容範囲内である限り、UPSは要求スタティックバイパスを使用して負荷に給電します。障害が検出された場合(バイパス電圧が許容範囲外、出力電圧が許容範囲外、停電など)、UPSはダブルコンバージョン(通常運転)または強制スタティックバイパス運転に切り替わります。切り替え状態によっては、負荷給電に最小限の瞬断が発生する場合があります(最大10ミリ秒)。UPSがECOモード運転になっている場合は、バッテリーが充電されます。ECOモード運転の主な利点は、ダブルコンバージョンに比べて電力消費量を削減できるということです。